マイボーム腺機能不全(MGD)に対するIPL治療
マイボーム腺機能不全(以下MGD)は、世界中でドライアイの主な原因であると認められています。さまざまな原因によりマイボーム腺開口部は萎縮し、組織構造の変化が起きるとドライアイを引き起こし異物感、眼の疲れ、流涙、持続的な感染、麦粒腫(ものもらい)、結膜への二次感染、霰粒腫などの原因になります。

当院では、MGDの治療効果に期待できるといわれているルミナスM22 IPLシステムを導入しました。
IPL(Intense pulse light)は光線治療であり、皮膚科・美容皮膚科領域で、顔面の「シミ」「そばかす」「ニキビ跡」などに対する治療として以前から行われている治療です。
マイボーム腺機能が低下しているまぶたに対しても、まぶたの深部にある血管の炎症を除去し、その光による温度上昇によりマイボーム腺からの油分の分泌を増加させる効果が認められており、MGDに対するこれからの新しい治療として注目されています。
治療の詳細
治療は「IPL」と呼ばれる特殊なフラッシュを照射することにより、マイボーム腺を刺激しドライアイ症状の解消を促します。
治療の前に
- メイクや基礎化粧品をすべて落とします。
- 光が毛に反応すると痛みを伴いますので、来院前に髭や(気になる方は)産毛を剃ってきてくださるようお願いいたします。
治療の流れ
1回の治療時間:約10分
- 専用のアイマスクをつけて、顔に密着させます。
- ほっぺたの上のあたりと鼻にジェルを塗ります。
- ジェルを塗ったところに照射します。
(顔の端から鼻を通り反対側の端へと照射し、これを繰り返します。) - ジェルを拭き取り、眼の周りを洗浄して終了します。
治療後
- 処置を受けた場所には、一連の治療期間中、他の治療を行わないでください。
- 治療後2週間は顔に日焼け止めクリーム(SPF30以上)を塗ってください。
- 一般的な眼科検診は受けていただいて構いません。
注意事項
- シミや小さなホクロが光に反応して、色が薄くなることがあります。消えて欲しくないホクロ(チャームポイントのホクロ)がある方はお申し出ください。
- 治療の前後は、強い紫外線(自然か人工かを問わず)に当たることをお控えください。治療を受けた場所には、必ず日焼け止めクリームを塗ってください。
- 治療後に肌が赤くなることがあります。大抵は2〜3時間以内に戻りますので、様子をみていてください。
- 翌日以降も赤みが続く場合は、赤みのある場所を冷やして、お問い合わせください。
※以下の方はIPL治療に向かないので、治療を控えていただく場合がございます。
- 治療前後の強い日焼け(海外旅行、海、山、ゴルフ、日焼けサロンなど)をしている方
- 光感受性が高い方(全身性エリテマトーデスまたはポルフィリン症の病歴など)または光感受性を高める薬剤、サプリメントを服用している方
- 抗凝固剤を服用している方
- 糖尿病、てんかん、アルコール中毒、鬱血性心疾患などの全身性疾患の方
- 免疫抑制疾患または免疫抑制剤を服用している方(HIV感染など)
- 重度の各種皮膚疾患または炎症性皮膚疾患、感染性皮膚疾患の方
- ケロイドの既往がある方
- 前がん病変、皮膚がん、または皮膚がんの病歴がある方
- 活性ヘルペス、またはヘルペスの病歴がある方
- 妊娠中、または授乳中の方
ルミナスM22 治療費用(自費診療)
両眼 | |
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初回検査料 | 3,000円(税込) |
1回 | 7,000円(税込) |
4回セット | 25,000円(税込) |