硝子体手術について

手術のイメージ写真

硝子体は、眼球内の大半を満たしているゼリー状の物質です。ここに何らかの原因で出血や膜、硝子体混濁が出現しまうと網膜まで光が届きにくくなって、様々な眼症状(飛蚊症、霧視、視力低下 など)が起きるようになります。また加齢などによって、全体的にゼリー状だった硝子体が水分とゲル状に分かれ、ゲル状の部分に接する網膜との癒着が強ければ、それに引っ張られて剥離してしまうことがあります(網膜剥離、黄斑円孔 など)。これらを放置すれば、症状はさらに悪化します。このような場合に行われるのが硝子体手術になります。

硝子体手術が行われる主な疾患

  • 硝子体出血(糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症、加齢黄斑変性 等)
  • 網膜剥離
  • 眼内炎

手術前の注意点

硝子体手術が決まれば、まず日時を予約します。その後、手術前検査として、視力検査をはじめ、眼圧、屈折、眼底検査で網膜の状態を調べる検査などもしていきます。また手術をしても問題ないかの確認をするための血液検査や血圧測定も行います。さらに手術予定日の数日前から抗菌点眼薬を点す必要もあります。使用回数や使用量は医師の指示に従ってください。このほか、手術後しばらく(1週間程度)は洗髪を行えませんので、前日にしっかりしておいてください。食事制限はありませんが、前日の夜はなるべく消化の良いメニューを心がけ、睡眠時間もできるだけとるようにしてください。

手術日当日は、時間に余裕をもってご来院ください。また手術着に着替えることはありませんので、襟がなく、汚れてもかまわない服装で手術を受けられるようにしてください。手術中などは患者さんの顔色を確認するのも重要なのでメイクは控え、アクセサリー類も外すようにしてください。

手術の主な流れ

硝子体手術は外来(日帰り手術)にて行います。まず局所麻酔(点眼麻酔)をしていき、術中は眼球全体に痛みが出ないようにします。瞼と目の表面を消毒し、顔に清潔なシートをかぶせます。瞼に清潔なテープを張り、瞼を開ける開瞼器を装着します。手術はまず含羞の白目に3か所もしくは4か所の小さな針孔を開けます。1つは目の圧力を一定に保つための眼内灌流液とよばれる水を入れる穴、1か2か所に眼内を照らす照明、最後に目の中の硝子体を切り取る硝子体カッターを入れる穴です。
硝子体は線維でできているので、そのままでは吸い取ることが出来ません。少しずつ切り取りながら、灌流液に交換してゆきます。硝子体カッターを使って血液などが混濁している、あるいは網膜を引っ張る硝子体の除去、剥離した網膜の復位、糖尿病網膜症などで発生する増殖膜の除去などを行っていきます。網膜剥離や黄斑円孔といった疾患の場合、網膜を元の位置にくっつくように潅流液をガスもしくはシリコーンオイルに入れ替えて手術は終了します。
手術時は医師が眼内の様子を顕微鏡下で確認しながら行っていきます。手術時間に関しては、原因とされる疾患によって異なりますが、大体30分~1時間程度ですが、疾患によってはさらに時間を要する場合があります。

手術後の注意点

手術当日は、できるだけ安静にします。また手術中ガスやシリコーンオイルを注入した場合は、なるべくうつむいた姿勢でいるなど医師から指示されているので従うようにしてください。

入浴は手術後3日が経過してから可能となりますが、顔は洗わずに拭くようにします。また目が疲れる行動は1週間程度控えてください。1週間を過ぎる頃には、洗髪や洗顔、汗をかく運動なども可能となります。

また手術後は、感染症をはじめ、網膜剥離、角膜障害、緑内障、黄斑浮腫などの合併症を発症してしまう可能性もあります。そのため、感染症や炎症を予防するための点眼薬が処方されますので、医師の指示通りに使用するようにしてください。点眼薬については、手術直後から3ヵ月程度は続ける必要があります。